小説『去年の冬、きみと別れ』読了
久しぶりに出会った何度でも美味しいミステリー
噛めば噛むほど深みの出る美味しさがありました
あらすじと書評について少し
主人公の「僕」は記者で、木原坂雄大という2人を殺害したカメラマンを取材する
猟奇的殺人を犯した木原坂雄大とその周辺人物を取材していくことで見えてくる真実とは
登場人物はさほど多くないのに、話は複雑に絡み合い、一つの真相に辿り着く
そのとき、この小説をもう一度読みたくなる
これから読む人向けに、沼に引きずり込もうとして申し訳ないが、是非1ページ目のイニシャルから最後のページまで一気に読んでほしい
伏線は大量にあるけど、ちゃんと全部回収していく
明確に回収するものから曖昧に匂わせる回収の仕方まで
「読みながら考える」という楽しさを最も感じられる作品だと思う
映画もあるらしい
でも聞いた話によると中身がまぁまぁ違うらしい
小説でしか味わえないトリックがあるんだなと信じて、ぜひ読んでほしい